2020年12月にICL手術を受けた看護師のてんちゃんです♪
今回は、ICL手術を受けるリスクの一つである“目の細胞数の減少”について解説していきます。
結論を言うと、ICL手術で目の細胞の数は減ります。
しかし、細胞数が減る原因は手術だけではなく、コンタクトレンズの使用なども関係しています。
細胞数が減ると、最悪の場合”角膜移植”が必要になる恐れがあります!
“ICL手術とは何か?”を知りたい方はこちらの記事をご参照ください▼
ICL手術を受けようと考えている人はもちろん、コンタクトレンズを使用している人にも知っておいて欲しい危険な情報が満載です!!
ICL手術で”目の細胞数が減る”とはどういうことなのか?
ICLについて調べていくと、『目の細胞の数が減っていくのでICLは怖い』という記事を一度は目にすると思います。
この“目の細胞“とは、角膜内皮細胞のことを指します。
なんか難しい医療用語が出てきたよ…。
まず、角膜内皮細胞とは何か?から説明していきますね♪
角膜内皮細胞とは?
角膜内皮細胞は、目にとってとても重要な役割を果たしています。
以下に、角膜内皮細胞の特徴をまとめました。
ひとつずつ項目別に解説していきます。
角膜を透明に保つ
角膜内皮細胞は、角膜を透明に保つ働きをしています。
もしも角膜内皮細胞の数が減ってしまうと、角膜は透明さを失い濁ってしまうのです。
一度失われた細胞は再生されないので、最悪の場合は角膜移植をすることになります。
死んでしまった細胞は再生されない
角膜内皮細胞は再生されないので、増えることはなく減る一方です。
加齢や手術侵襲などで数が減っていきます。
酸素不足でも大きなダメージを受ける
手術はしないから自分には関係ないと思っているコンタクトレンズユーザーの皆さん!
実は、角膜内皮細胞は酸素不足でもダメージを受けます。
そのため、コンタクトレンズの長期使用でも細胞数が減ることがあるのです。
コンタクトレンズを使い続けると目の細胞数が減るなんて、知らなかった!!
1日のコンタクト装着時間が長く、何十年も使用している人は一度眼科で角膜内皮細胞の数を測ってみましょう!
角膜内皮細胞の数が減る原因
角膜内皮細胞が減る原因は上にも書きましたが、大きく分けて3つあります。
- 加齢
- 手術による侵襲
- コンタクトレンズの長期装用
加齢による細胞数の減少
角膜内皮細胞の数は、加齢とともに減少していきます。
国立長寿医療研究センターが1,919名の方を対象に実施した角膜内皮細胞数の研究では、以下のような結果となりました。
上のグラフを見ると、男性よりも女性の方が細胞数が少なく、年齢とともに減少していくことがわかりますね。
手術侵襲による細胞数の減少
ICL手術や白内障手術など、目に侵襲を与えると細胞数が減少します。
レーシックは角膜内皮細胞にはあまり影響しないようです。
コンタクトレンズの長期装着による細胞数の減少
コンタクトレンズを使用していても知らない人も多いと思いますが、実はコンタクトレンズの長期使用でも角膜内皮細胞数は減少します。
コンタクトレンズを10年以上使っているけど、そんなの聞いたことないよ…!!
コンタクトレンズで細胞数が減ることは、私もICL手術を受けるために自分で情報収集をしている時に知りました。
これまで角膜内皮細胞なんて言葉を聞いたことがなかったし、細胞数を計測した記憶もありません。
つまり、ほとんどの人がコンタクトレンズの長期使用で角膜内皮細胞数が減少していることに気がついていないということです。
角膜内皮細胞数が減ると、ICLや白内障の手術は受けられなくなります。
コンタクトレンズを長時間・長期間使用している方は一度、角膜内皮細胞数を計測してみることをお勧めします!
【東京・札幌・名古屋・梅田・福岡】
ソフトコンタクトレンズは3日前〜、ハードコンタクトレンズは2週間前〜装着禁止です。
乱視用や連続装用タイプなどをご使用の場合はさらに制限が厳しくなります。
角膜内皮細胞が減少するとどうなるのか
細胞数が減少すると、どうなるのかな?
細胞数が1,000個/平方ミリメートルまで減少すると、角膜が白く濁ります。
さらに、500個/平方ミリメートルまで減少すると、水疱性角膜症になります。
水疱性角膜症の症状は、視力低下や眼の痛みなどがあります。
再び透明な角膜に戻すには、”角膜移植”が必要となるため注意が必要です。
角膜内皮細胞数の正常値と私の実際の数値
角膜内皮細胞の数は、年齢にもよりますが約2,500〜3,000個/平方ミリメートルが正常となります。
ちなみに私は、術前検査では両眼とも3,000個程度ずつありました。
青葉台スマイル眼科クリニックによる、角膜内皮細胞数の目安表を以下に貼っておきます。
続いて、私の角膜内皮細胞数のICL手術前と手術後の変化を表にしました。
検査のタイミング | 私の角膜内皮細胞数(両目の平均値) |
---|---|
手術前 | 3,000 |
術後1週間 | 2,860 |
術後1か月 | 2,650 |
術後1年 | ★検査予定です★ |
上の目安表と比較してみると、私の角膜内皮細胞数は基準値よりもちょっと少ないですね。
『このままICL手術を受けずにコンタクトレンズを使い続けていたら…』と思うと、怖くなります。
ICL手術から1年後の角膜内皮細胞数はまだ測定していないので、後日追加で記載します!
ICL手術で角膜内皮細胞数が減少するリスクは高い?
ここまで読んでいただいた方は、角膜内皮細胞についての知識がある程度ついたと思われます。
ここまでの内容を踏まえた上で、ICL手術による角膜内皮細胞数の減少リスクは高いのかを説明していきますね。
ICL手術は”後房型”なので細胞数減少リスクは低い
実は、目の中にレンズを入れる矯正方法は、大きく分けて2種類あります。
一つは「前房型レンズ」、もう一つは「後房型レンズ」です。
ICL手術は、”後房型レンズ”になります。
- 前房型:アルチザン、アルチフレックス
- 後房型:ICL
この2種類の主な違いは、レンズを入れる場所にあります。
前房型レンズと後房型レンズの違い
前房型レンズと後房型レンズの違いがわかるようにイラストにしたので、ご参照ください。
赤色で示したものが「レンズ」になります。
レンズを虹彩の前に入れるか、虹彩の後ろに入れるか。
前房型レンズと後房型レンズにはこのような違いがあるのです。
ちなみに虹彩とは、黒目の周りの茶色の部分のことです。
虹彩は伸びたり縮んだりして、目の中に入る光の量を調節する役割があります。
前房型レンズと後房型レンズのリスクの違い
前房型レンズと後房型レンズは、レンズを入れる位置に違いがあることがわかりましたね。
では、レンズの位置以外に違いはあるのでしょうか?
実は、手術を受ける上で一番重要なリスクの面が異なります!
ICLなどの視力矯正手術を考えている方は必ず読んでください!
つまり、ICL手術は前房型レンズより角膜内皮細胞減少のリスクは低いということですね!
前房型か後房型か、どちらの手術が自分に合っているのかわからない方は両方の手術を扱っている眼科で診察を受けることをおすすめします。
品川近視クリニックでは、レーシック・前房型レンズ・後房型レンズなど、さまざまな視力矯正手術に対応しています。【東京・札幌・名古屋・梅田・福岡】ICL手術で目の細胞数が減る!?【まとめ】
今回は、ICL手術と角膜内皮細胞の関係について書きました。
再度、重要なポイントを確認しておきましょう!
ICL手術を受けてもコンタクトレンズを使用し続けても、角膜内皮細胞は減少するリスクがあります。
そのため、コンタクトレンズを着けたまま寝てしまったり、ケアを十分に行えていないような状況ならば、ICL手術を受けた方が細胞数の減少は食い止められるかもしれません。
つまり、手術を受けることだけがリスクではないのです。
メガネをかけるか、コンタクトレンズを着けるか、手術を受けるか。
自分自身が納得できる選択を、慎重に考えてみてくださいね!
最後までお読みいただきありがとうございました♪